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隣室からの声の恐怖。
本当に恐いのは、隣人?妄想?それとも・・・。

CAST
STORY

祐一
直美

井上 友之
羽村 純子



ある日、彼女(直美)に一方的に別れを告げられる祐一。納得もできず部屋で落ち込む祐一は、無意識のうちに隣室から聴こえる音に心を奪われる。男の声、、、足音、、、そして不穏な音、、、音、、、。聞き耳を立てる祐一に、ある疑問が浮かぶ。『なんだ?隣の部屋でいったい何が?暴力? 監禁? まさか。それとも・・・』一抹の不安を覚えながらも壁から耳を離せない祐一。そしてその想像は妄想と化し、祐一の現実を飲み込んでいく。

FEAR FROM NEXT DOOR

今回の作品は、監督にとっていろんな挑戦だったと思う。照明、音、そして編集。いろいろな試みが行われていた。
まず照明には、プロジェクターが使われた。この作品では不穏な雰囲気と時間経過を表すためにテレビを活用している。不安な空気の中で、テレビにはそれとは反対に、笑顔やきれいな景色がゆっくりと移り変わる。そしてそのテレビの絵をそのままプロジェクターで照明として使うことで、ちらちらと移り行くプロジェクターの光が、さらに役者の不安定なイメージをあおることに成功している。
次に音。今回は特にノイズにとても力を入れていたようだった。隣からの音に聞き耳をたてる祐一の邪魔をするかのように、ノイズは全編に引かれつづけている。しかし、このノイズの使い方はむしろ逆の発想からつけられている。それは『無音のインパクト』である。小さいノイズは、作品が進むにつれて聞き慣れて、むしろ耳障りではなくなっていく。そこで、急にあるタイミングでノイズはぴたっと止まる。その時の気分の悪さは何だろう。これは、今までの新井監督に無い技法だ。
そして編集。今回の編集も前回と同様、ノンリニア編集が行われたが、ノンリニア編集を生かしたエフェクトが、とても巧みに使われている。隣からの音を聞いている祐一とその妄想。編集により現実と妄想を不安定に入り混ぜることで、祐一自身の不安な心理をも表現することに成功している。そして、その妄想に、少しづつ観客も飲み込まれていく。
この作品に関わって、さらに新井監督に深い興味を覚えている。

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